【実話怪談】ブラック企業に起きた悲劇が引き起こす不幸の連鎖から逃げられない!!

実話怪談 ブラック 自殺 オカルト

画像:www.shukatsu-note.com

スポンサーリンク
職場の部下が死んだ。アパートで首を吊っていたのだという。

俺は知らなかったが、ドアノブにベルトを引っ掛けて首を吊る方法があるらしい。あいつの死に方を聞いて、俺は便利な方法があるものだと感心したものだ。

あの頃、ちょうど大型顧客がうちから手を引き、それを埋めるため、会社は厳しいノルマを全員に課していた。もちろん俺自身も誰よりも働いていた。

死んだあいつは、あまり仕事ができるやつじゃなかったし、おどおどしていて見ていてイライラするタイプだった。確かにノルマを達成させるために怒鳴ることはあったが、いじめていたわけじゃない。

だからあいつが死んだのは俺のせいじゃない。

あいつの葬式に出た時、俺の数珠がぱちんと弾けた。床に転がった珠を拾う俺を、遺族たちは冷ややかに見下ろしていた。

この数珠は自称見える人な俺の妻の勧めで買った。その筋では有名なお寺のシロモノらしいのだが、それが壊れたことで妻は不安に駆られたようだ。

「嫌な予感がするからこれ持っていて」

妻は俺に自分の数珠を渡した。アホらしいとも思ったが、妻が安心するのなら、カバンに入れておいてもいいだろうと思って持ち歩くことにした。

葬式が終わってしばらく経ったある日、部下が真っ青な顔をして俺の所へやってきた。客に逃げられたのかと不安になったが、話を聞くと仕事の話ではなく、死んだ部下のことだった。

なんでも、毎晩死んだあいつが夢に出てくるというのだ。カチンときた俺は、仕事に身が入っていないからそうなるんだと怒鳴りつけてやった。

だが、他の部下たちもどうやら同じような夢を見たり、夜中にあいつのうめき声がしたとか、トイレで泣く声がしたとか、そんな目撃談が続いた。だんだんとノイローゼになるやつが出てきて、なぜだか怪我をするやつも多くなった。

その度に、俺は大切な時期だから気合を入れろと部下を怒鳴った。

気が付くと、半分以上の奴が怪我やら体調不良やら鬱やらで退職してしまっていた。

部下が抜けても案件を減らすことはできない。補充がくるまでなんとか持たせようと、俺は躍起になって働いた。

疲れからか、首が伸び、舌をベロンと出したあいつの幻覚を見ることがときどきあった。俺は無視した。どうせ出てくるなら仕事しろってんだ、死んでからも役に立たないやつだ。

家に帰っても不機嫌なことが多くなった。妻は俺に仕事を休めと口癖のように言っていた。あまりにしつこいので何度か殴ってしまった。酷く泣かれたが、夜にケーキを買って謝ったら許してくれた。俺のことが心配なんだと何度も繰り返していた。

そんな日々が続き、あの日俺は一人でオフィスに残り、深夜まで仕事に追われていた。俺以外のやつらはもう全滅に近かった。

夜の2時を回るころにスマホの着信音が鳴った。妻からだった。こんな時間に何の用だとイライラしながら電話を取ると、妻が泣きながら

「いますぐそこを出て!」

と叫んでいた。最初はなだめようとしたんだが、妻は半狂乱で俺の言うことなんて聞きやしない。俺はついに怒鳴って電話を切ってしまった。

電話を切ってもすぐにまた着信が入った。俺はスマホを床に叩きつけ黙らせた。またあいつが部屋の隅から俺を見ていた。こんな時にもあいつは何もせず、ただ俺を見ているだけだった。

俺は大声を上げながらテーブルのパソコンをあいつに向かって投げつけた。机をひっくり返し、椅子を蹴飛ばし、窓ガラスを叩き割った。あいつは無表情で舌を出したまま俺を見ていた。

無性に腹が立ちますます俺は暴れた。

夜が明け、社員が出勤してくる前に家に帰ると、妻は人が変わったように無口になっていた。時折隣の部屋でぶつぶつと何かをつぶやくようになった。

俺は休職し、心療内科に通うことになった。妻は実家に帰した。

あれ以来、俺は一人で暮らしている。だが夜になると、俺の部屋なのに、ベロを出したあいつが手に輪っか状になったベルトを持って立っていることがある。

だけど俺は絶対に死んでなんてやらない。

会社の新人歓迎会の席で、僕の前に座っている先輩は、そう言って痩けた顔を歪めて笑っていました。この先輩は顔色の悪い不健康そうな人でしたが、目だけが異様にギラギラしていました。

ブラック企業らしいという噂は聞いていたのですが、やっぱりこの会社は辞めたほうがいいですよね?
スポンサーリンク
スポンサーリンク