【実話怪談】ハイキングで遭遇したゾッとする出来事!?あの目は忘れない!!(2/2)

実話怪談 ハイキング

画像:Francis Bijl on flickr

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帰りの山道から麓の様子はよく見えた。このコースはそれほど奥深い場所ではないので、一般道を走る車の姿や数軒の家並みを見下ろすこともできた。山を登る際には背になって気づかなかったのだ。

そこで俺はあるモノを発見した。木々に遮られて見えづらかったが、山の中で一台の白いワンボックスカーが目に入った。それも錆びて破壊された様子もない車だ。

山の中で停めるような場所ではない。もしかすると、持ち主が処分に困って放置して捨てたとも思ったが、傷も凹みも無いまだ乗れる新しい車に違和感を覚えた。

俺は、登山も終わり帰ろうと思ったのだがが、あの車がどうしても気になった。コースから車のある場所には行けないが、自分の車を動かしてあの場所付近まで行ってみることにした。

そこには狭い道ではあるが、あの場所に通ずる道が一般道の脇から開けていた。が、とても車で通れる場所ではなかった。俺は車を降りてあの場所まで向かった。道幅ギリギリの行き詰った場所に白いワンボックスカーはあった。

恐る恐る車内を覗いてみると、後部座席に男が横たわっていた。俺は大声で呼びかけるのと同時に窓ガラスを叩いた。しかし、男の反応はなかった。ふと、男の座席の下を見ると練炭がある。

自殺だ、と俺は理解した。男が生きているか、死んでいるかわからなかったが大声で叫び続けた。そして、近くにあった石で思いっきり窓に当てた。窓ガラスは割れて男の足をつかんで外に引っ張り出そうとしたとき、男の目がカッと見開いた。

俺は驚いて、力が抜けた。男は俺を睨みつけるように凝視し、俺も男の目を見続けた。目を逸らすことができなかった。あまりの出来事に呆然とするだけだった。一瞬の出来事だったが、俺には永遠とも思える時間だった。

近くでパトカーのサイレンの音が鳴り響いていた。徐々に近づくサイレンの音に俺は我に戻った。気づくと男の目は閉じられていた。男はぐったりとして動かなかったが、俺はまた力を込めて外に出そうとした。

男を外に引きずり下ろした頃に警察と救急車が到着した。おそらく山道を歩いている誰かが俺の叫び声に気付いて警察と救急車を呼んだのだろう。俺は「まだ生きている!助かるかも!」と伝えたが、すでに遅かった。

警察の話では、自殺した男は既に息絶えて2日が経過していたそうだ。俺は警察の事情聴取を受けたが、男の目が開いたことは伏せておいた。どうせ取り合ってもらえないだろうし、変に思われるだけなので辞めた。

俺はハッキリと死んだ男が目を開いたのを見た。そしてジッと俺を見詰めていた。しかし、これはもう誰にも言えない。

自殺した男が何を思っていたのか知る由もない。だが俺は忘れないだろう。あの男の、憎しみと苦しみに満ちたあの目を。
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