【実話怪談】奇妙な一夜の話!!この世のものではないモノを見てしまった!?(2/2)

実話怪談 旅行 恐怖体験 幽霊

画像:Andris on flickr

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次の日、私は布団の上で目を覚ました。どうやら恐怖のあまりそのまま気を失い、眠りに落ちたようだった。しかし、恐怖の感覚は残っていた。私は急いで荷物をまとめ、逃げるように旅館を後にした。

旅館の女将に昨夜の出来事を話せばよかったのだが、動揺していた私はその場を離れることで頭がいっぱいだった。

その後、ひとり旅を続け、夏休みをかけて中部地方を回る旅行は終わった。旅から帰っても、その旅館で起きた一夜の出来事が強烈に頭に残っていた。

それからだいぶ月日が流れた。大学を卒業後、会社に就職した。社内ではそれなりの地位に就き、数名の部下を持つようになるまでになった。学生時代のあの恐怖の体験はすでに頭には無かった。

ある日、会社の食事の二次会で私は数人と飲むことになった。二次会ということで私と部下4名の5人だけだった。

酔いもだいぶ回ったころ、部下の一人が故郷の話をはじめた。彼は、長野県S市X町の出身者ということがわかった。私は一瞬ドキッとした。それは私が大学時代に訪れたあの旅館のある町だった。

彼は地元の奇妙な話をはじめた。自分が中学の冬、ある旅館で女性が首つり自殺をした。自殺ではあるが、警察は殺人などの事件性を考慮して捜査に乗り出した。事件性は無いということで、自殺で処理された。しかし、自殺者を出した旅館には客は他所へ流れて次第に旅館は廃れていった。

この話を聞くと、間違いなく私が泊まった旅館ということがわかった。場所や外観まで私の頭の隅に残っていた記憶通りだからだ。今まで忘れていたあの体験が今頃になって蘇ってきた。

部下の話から、私があの夜に目撃したのはやはり幽霊で、私の部屋に現れたのは旅館で首を吊った女性だったのだろうと理解した。私の泊まった旅館の名前は思い出せないが、状況からいって間違いないだろう。

部下の話に私はあの夜の話をしようと思った。しかし、話を進める部下の話に私は耳を疑った。

「その後、旅館は潰れて女将も自殺した。それが一種の心霊スポットのように有名になった。観光客のなかには誰もいない旅館で一人で寝泊まりする風変わりな学生もいたらしいぜ」

私は部下に声をかけることを辞めた。私の顔色はみるみる青ざめ、そこにいる部下たちも私を心配するほどだった。その学生とは私のことではないだろうか。

私が泊まったあの旅館はなんだったのだろう。誰もいない旅館で寝泊まりしていたということだろうか。旅館も女将も自殺した女性もはじめから存在しなかったということだろうか。

私が体験した奇妙な一夜は、すべて幻だったのだろうか。
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