アジアの大妖怪!美女に化けて国を滅ぼす九尾の狐!(1/2)

妖怪 九尾の狐 日本 封神演義 殺生石

画像:Peter Trimming on flickr

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九尾の狐の出現は、中国神話が発端であり、時の支配者たちが記した書物などに度々登場します。その際の扱われ方は様々で、泰平の世の守り神だったり、革命を唆す霊獣だったりします。時には、美女に化けて国を滅ぼそうとする悪しき妖怪と記されることもあります。

中国・朝鮮・日本とアジア全土に伝わる九尾の狐には、その時代、その土地によって伝承され続けているのです。

今回はアジア全土に広まる九尾の狐の伝説を紹介します。

九尾の狐

紀元前4~3世紀頃に書かれたといわれる中国の地理書『山海経』(せんがいきょう)から九尾の狐と思われる記述があります。そこには、「狐の姿をしているが、九つの尾、虎のような爪で、人を喰らう獣」として登場します。今頃から九尾の狐は、中国の瑞獣(ずいじゅう)と呼ばれるようになります。

瑞獣とは、この世の動物たちの長とする神獣です。龍や鳳凰がその代表格ですが、九尾の狐も中国の瑞獣たちのなかに数えられるようになります。瑞獣たちは、中国の泰平を司る神のようなものです。九尾の狐も守り神や幸運の神のように扱われます。「九尾の狐を見た者は王になる」という伝説もあるほどです。

九尾の狐の評価が一変したのは、殷(いん)王朝が滅ぼされ、周(しゅう)王朝が成立して以降からです。そこには、殷王朝の崩壊を招いたとされる時の権力者の妃・妲己(だっき)が関係しています。古代中国の文献『封神演義』(ほうしんえんぎ)などには、妲己は九尾の狐の化身と記されています。

妲己となった九尾の狐は、殷の支配者を操り、贅沢の限りを尽くしたとされます。また、逆らう者たちを焼き殺す刑罰を考案し、自身の思うままに国を支配していきます。その様子を見かねた者たちが反乱を起こし、殷は滅びて新たな王朝が誕生します。その後、妲己は処刑されます。

しかし、九尾の狐は死なずにインドに渡って、華陽婦人という別の女の姿となって王国を支配したと伝わります。そこでは残虐な行為が行われ、僧侶たちを獅子に食い殺させたといいます。見かねた高僧が読経をはじめると、その正体を現して逃げたという逸話も残されています。
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