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そんな“お岩さん”と言えば、「祟り」といったイメージがとても強く、「お岩さんを馬鹿にする、呼び捨てにすると祟られる」といった都市伝説、歌舞伎や映画などを制作する際には、役者やスタッフは必ずお参りしてから撮影する…といった暗黙のルールが存在します。

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ところが、「お岩さん=祟り」だけが一人歩きし、実際には四谷怪談のストーリーを知らない人が思いのほかいるようです。では、四谷怪談とはどのようなストーリーだったのか?まずは一般的なあらすじをお話しします。
四谷怪談~祟りの正体とは!?
物語の舞台は江戸の四谷。田宮家の娘である「お岩」は、浪人「伊右衛門」と結婚させられました。愛があっての結婚ではありませんでしたが、次第にお岩は伊右衛門に惹かれていきます。しかし、近くに住んでいたお金持ちで伊藤喜兵衛という男の孫娘(お梅)が、男前であった伊右衛門に惚れ込んでしまったのです。「どうにかして孫娘の婿に」…と考えた喜兵衛は、お金に物を言わせ伊右衛門に言い寄ります。
初めは断っていた伊右衛門でしたが、段々とお金に目がくらんでいき、気持ちが変わっていきました。そこで喜兵衛は、お岩に少しずつ毒を盛るよう伊右衛門に指示。伊右衛門はそれを実行すると、知らずに毒を飲み続けたお岩の髪はバラバラと抜けおち、顔は醜くただれていきます。
その姿を鏡で見たお岩は絶叫し、錯乱状態に陥り、その果てにショックで死んでしまうのです。そうして幽霊となったお岩は、毎夜毎夜、伊右衛門の枕元で「うらめしや…うらめしや……」と立ち続ける…
このようなストーリーが一般的ではないでしょうか。
実は、この祟りが実際にあったのです。