インドの秘密結社!!『インディ・ジョーンズ』に登場した暗殺集団は映画よりエグイ!?

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 サッグ団 ベーラム・ジェメダー
4,206 views
2017/07/31
都市伝説
ハリソン・フォード演じる考古学者の冒険を描いた映画といえば『インディ・ジョーンズ』シリーズです。シリーズは、2008年までに4本の映画が制作され、『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』と題したドラマも制作されるほど人気作です。

インディ・ジョーンズは、古代文明の地に眠る謎を解き明かし、宝を求めて旅する考古学者です。インディ・ジョーンズの冒険には、行く手を阻もうとする時の権力者や敵対する組織が待ち構えています。そんな彼らにインディは、戦いを挑んでいきます。

映画シリーズの中で、特に異彩を放つ組織がありました。映画2作目の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984年公開)に登場するインディと敵対する怪しい教団です。子供たちを奴隷として扱い、人間の心臓を生贄に捧げる邪教集団です。

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』に登場する邪教集団は、インドの山村を襲い、村に祀られている秘石を奪い、村の子供たち全員を連れ去ります。村人たちは、インディに秘石と子供たちを奪い返してほしいと願います。そこからインディの冒険と邪教集団との戦いが始まるのです。

この邪教集団には、実際にインドで活動していた秘密結社をモデルにしているといわれています。彼らは、死の女神カーリーを信奉し、人間を生贄に捧げていたのです。その秘密結社は、「サッグ団」(または「タギー」)と呼ばれていました。

サッグ団

サッグ団は、16世紀から19世紀前半までインドで活動した宗教系の秘密結社です。ヒンドゥー教の一派でしたが、その教義は過激なものでした。

彼らは、神に捧げる人間の生贄を必要としました。そこで、団員1人につき毎年1人以上の殺人を教義にしました。

サッグ団は、ヒンドゥー教の女神カーリーを信奉していました。カーリーは、殺戮と破壊を好む死の女神です。全身黒い肌と4本の腕、血を滴らせた大きな牙と長い舌が特徴です。彼らは、死の女神カーリーに人間の生贄を捧げることで、信奉の強さを表していたのかもしれません。

サッグ団の団員は、供物としての生贄を求めて殺人を行います。団員は、一般の職業に就いていたため、周りからは、サッグ団とはわかりません。彼らは4人一組のグループに分かれて殺人を行いました。サッグ団の団員の結束は固かったため、19世紀前半まで秘密結社として暗躍できたのです。

秘密結社

非常に過激な秘密結社サッグ団ですが、彼らにもルールがありました。

彼らにとって殺人は、女神カーリーに生贄として捧げるためのひとつの儀式です。儀式には忠実な原則がありました。儀式で団員が生贄の血を見ることはタブーでした。そのため殺人には、血が流れる刃物類は使われず、細い紐を使用しました。

団員が狙った相手を殺す際は、瞬時に細い紐を首に巻き付け、窒息死させねばなりません。それは技術のいる作業です。彼らが4人一組で行動したのもチームワークが必要とされたからでしょう。相手の動きを封じる者、首に糸を巻き殺す者、金品を奪う者、見張りをする者と分担されたと考えられます。

また殺す相手となる生贄にも決まりがありました。成人女性、僧侶、大工、鍛冶屋、油屋、病人、牛を連れた人など、宗教上の理由で決して殺してはならない相手がいました。その他の性別、職業、特に裕福な商人などが生贄の対象として殺されました。

ベーラム・ジェメダー

19世紀以降、インドはイギリスに統治されます。駐留していたイギリス軍は、治安維持のためサッグ団の撲滅を図ります。2年間の闘争の末にサッグ団は壊滅します。

サッグ団の団員や幹部は逮捕されます。その中には、リーダーであるベーラム・ジェメダーも含まれていました。ベーラムは、50年間で延べ931人を絞殺したといわれています。

ただし、警察が記載したベーラムの供述書には「自身の手で、125人を絞殺、150以上の絞殺を目撃し、931件の事件に関わった」と書かれています。ベーラムが実際にひとりで行った犯行とは考えにくいですが、被害者の数はこれ以上であることは間違えありません。

一説によれば、16世紀からインド全土で暗躍していたサッグ団に殺された生贄の数は、200万人を超えるといわれています。約300年以上も秘密結社として、死の女神カーリーに生贄を捧げ続けたのです。

サッグ団がこれほど長きに渡って暗躍できた理由は、豊富な資金にありました。殺した相手の金品が、そのままサッグ団の資金源として使われていました。団員の中には、金品を目的として入団する不純な動機を持った者も多かったといわれています。

サッグ団は壊滅したといわれています。しかし、その残党や新たに過激な信奉者が現れないとも限りません。