スレンダーマンを信じた少女の悲劇!!人間が作り出した架空の存在が神となる!?

アメリカ 悲劇 神様 スレンダーマン
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2017/11/09
超常現象・怪奇事件
“信仰”とは、特定の存在を信じ、それを心のよりどころとする人間の精神安定手段の一つである。どのような存在であろうとも、その人間が信じたいと思えばそのような姿を取り、そして口伝や文章となって広まっていく。

上記の文面は、一見すれば歴史の授業にでも出てきそうな古めかしい内容といえるだろう。現代を生きる人間、特に多くの日本人からすれば、信仰とは波乱の時代を生き抜くために必要“だった”手段、つまりは過去の産物として認知している方が多いかもしれない。

しかし、これは科学の発達した現代においても続けられている行為であり、留まることを知らず増え続けているのである。作った本人にそのつもりがなく、広めた当人たちですら創作だと理解出来ている存在だったとしても。

はじまり

その存在は、2009年に生まれた。海外の電子掲示板にて募られた“パラノーマルな画像をフォトショップで自作しよう”というスレッドの中の一点。

作成者であり、投稿者でもあるビクター・サージは、投稿した画像に写る異常に細身な存在を“スレンダーマン”と命名した。後にサージはスレンダーマンという存在がどのような超常現象を引き起こすのかという設定も付け加える。

スレンダーマン

多くの設定は概ね統一されている。“背広”を着て、“長身”で、“のっぺらぼう”という不気味な容姿。単純明快な容姿と酷く不気味な画像は、反響を呼び、インターネットという電子の海で爆発的な広がりを見せた。

これに肉付けを行ったのが、インターネット内でスレンダーマンという架空の存在を知った数多の人たちである。ある者は『スレンダーマンの姿を直接見たら死ぬ』とし、またある者は『その背中には触手が生えている』とするなど、次々にその奇妙さを演出する設定が追加されていったのだ。

彼等は勿論、スレンダーマンが作られた存在であることを知っていたのだろう。しかし、“嘘も貫けば真となる”を地で行ってしまったのが、次の二人の少女だった。

少女たちの悲劇

情報は、広がりに広がりすぎれば原典そのものが埋もれてしまう。すなわち“人間が作り出した架空の存在”だという印象が薄れてしまい、スレンダーマンという存在が本当の“都市伝説”あるいは“神話”であるかのように一人歩きを始めたのだ。その結果、事件が起こる。

2014年5月末、アメリカのウィスコンシン州で二人の少女が逮捕された。わずか12歳の少女たちは、同級生を刃物で刺して殺害しようとしたのだ。

刺した回数は19回という。怨恨などではなく、彼女たちはスレンダーマンへ近付きたいがためだけにこの殺人を計画したのだという。そのための“生贄”として選ばれた少女の同級生だった。幸いにも一命を取り留めたのが唯一の救いである。

この加害者の少女のうちの一人は『スレンダーマンは私の心を読める』『スレンダーマンは私達を監視している』といった強迫観念にも似た思想に心を奪われていた。少女は、信仰するスレンダーマンに会えるかもしれないという歪んだ動機だけで、少女を生贄に捧げ、このような凶行に及んだようだ。

まとめ

以前から少女たちは学校で孤立していたのだという。そんな少女たちの心のよりどころとしたのがスレンダーマンという存在であり、少女たちにはそれが全てだった。孤独な少女は架空の存在であるスレンダーマンに心を惹かれ、その妄想に憑りついてしまったのだろう。

今や顔も知らぬ誰かの作った話が、大多数の人の目に止まる時代だ。その話を信じ、現実の世界にまで影響を及ぼすのもまた人であり、本来ならばそれはあってはならないことであるということを、受け取り手は忘れてはならない。

凶行に走ったあと、その存在が夢幻であるということに気付けたとしても、取り返しは付かないのだから。

参考サイト:
Wikipedia
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