【実話怪談】絶対に逆らってはいけない!!『幽霊馬車』

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画像: tslane888 on flickr
アフリカ大陸の最南端に位置する南アフリカ(南アフリカ共和国)にも嘘か真かわからない『幽霊馬車』という都市伝説があります。舞台は1880年代後半のビューフォートウエストです。ビューフォートウエストは、南アフリカの南西部に位置する西ケープ州にある町です。この地方では最も古い町と言われています。

4人の男たちは馬車を走らせ旅をしていました。彼らはビューフォートウエストを目指していました。その途中で、あるハプニングが起こります。ビューフォートウエストに向かう途中で、馬車の車輪が破損し、動けなくなってしまいます。幸いにも、予備の車輪を備えていたため、すぐに修理できました。

4人は再出発を試みますが、今度は馬が前へ進むことを拒んできました。男たちがあきれ果てていたその時、対向から一台の馬車の姿がありました。それは、10匹以上の馬を引き連れて、けたたましい足音を響かせながら男たちの前に現れたのです。

前方から突進してくる馬車の姿に4人は慌てふためきながら外へと飛び出します。男たちの馬車は何とか道の脇に倒れ込んだだけで、損傷はありませんでした。また4人に怪我はありませんでした。

しかし、いきなり衝突してきた怒りは治まりませんでした。多数の馬を引き連れ、対向方面から突然現れ、妨害した相手が許せませんでした。黙っていられなかった仲間のひとりが、相手の馬車に乗っている相手に大声で呼びかけます。
「なんだお前は!失礼な奴だ!どこへ行くつもりだ!!」

怒りを露わに、相手に呼びかけます。すると対向から来た馬車の乗員が、振り向きながら低い声で答えました。

「地獄だよ」

馬車の乗員は男性でした。すると、そう答えた相手は、10匹以上の馬と共に姿を消してしまいました。男たちは呆然とするしかありませんでした。どうすることもできなかった男たちは、馬車を元に戻してビューフォートウエストに向かうことにしました。

数日後、いきなり現れたあの奇妙な馬車に怒声を挙げた仲間の一人が、馬車ごと崖の下から遺体となって発見されました。現場には馬に押しつぶされて死んだ仲間の遺体と、破壊された車の無残な姿がありました。

残された仲間の男たちは、あの奇妙な馬車に声をかけたために、仲間が犠牲になったことを悟りました。謎の馬車に乗っていた男の言う通り、仲間は地獄へと連れていかれたのです。その後、南アフリカでは、突然現れる謎の馬車に怒声や逆らった態度を示すと、死んでしまうという都市伝説が広がったと言います。

この話は、1880年代後半に南アフリカで広まった都市伝説です。実は、この頃の南アフリカはイギリスに植民地として支配されていました。植民地となった南アフリカでは、イギリスに逆らうことはできません。歯向かえば死が待っていました。

『幽霊馬車』の都市伝説は、そんな混乱の時代の始まりに生まれます。旅をしていた4人は地元の住人達で、突然現れた謎の馬車とはイギリス人を指していたのではないでしょうか。この話は、正体の知れない人物、特にイギリス人に、無闇に逆らうと死の制裁を受けることを暗に物語っているのではないでしょうか。

『幽霊馬車』は、植民地という暗い時代に突入した南アフリカの人たちの悲しい都市伝説なのかもしれません。

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