【実話怪談】海辺の怖い話!!同窓会に行方不明の友人が現れた!? (2/2)

幽霊 行方不明 海水浴 同窓会
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2018/07/04
怪談
私が地元に着いたのは夕方でした。実家に顔を出してから同窓会に向かいました。同窓会は公民館の一室を借りて、開かれていました。参会者は数えるほどしかいませんでしたが、久しぶりに合う同級生たちは私を温かく迎え入れてくれました。

同級生たちは私の登場に盛り上がります。顔なじみばかりが参加し、中には子供連れの者もいました。その中には、あの時の仲の良かった2人の旧友の姿もありました。S君とM君です。我々3人は久しぶりの再会に喜びます。

同窓会も終盤に差し掛かった時、S君とM君が私を連れ出し、3人で海辺まで散歩しようと言い出します。私は彼らと話もしたかったので、そのまま同窓会を抜け出すことにしました。

彼らとの話題はやはりA君のことでした。私が村を去ってから2人は村で肩身の狭い思いをしたようです。しかし、彼らはこの村が好きだったので、離れられなかったといいます。私をうらやましく思っていたようですが、憎んではいませんでした。

私と2人が海辺に座って話し込んでいると、遠く沖の方から誰かの声が聴こえてきました。私は聞き間違いと思いましたが、2人もその声を聞いていました。それも3人が遠く昔に聞き馴れた声でした。ふと、沖へ目を向けると、そこには少年のままのA君の姿があったのです。

A君と思しき少年に我々3人は愕然とします。行方不明となったA君が目の前に存在し、それを3人共目撃しているのです。しばらく海を眺めていると、M君が急に走り出します。M君は、A君とは受け入れられなかったようで、沖で溺れている少年を助けるため、人を呼びに行ったのです。

残された私とS君は、ただ海から声をかけてくるA君の姿にどうすることもできませんでした。A君は海で溺れて死に、今も遺体が見つかっていません。私は平常心を取り戻そうと、S君にこの場を離れるように指示します。しかし、S君は私以上に驚いていました。それは怯えに近いような表情でした。

S君はその場に崩れ落ち、私が心配して背中に手を掛けようとすると、彼はひとり語り始めます。

「すまない。A君は俺が殺した。あれは事故じゃない。俺が殺したんだ」

S君の告白に私は耳を疑いました。

彼の話によれば、競泳の勝負で最後尾はS君だったのです。S君は罰よりも、負けるという事実をどうしても受け入れられませんでした。そこで3番手のA君に、溺れたふりをして助けてもらい、その隙に自分が前に出れば、最後尾という汚名を被らずに済むと考えたのです。

結果、S君はA君より前に躍り出ます。しかし、動揺したA君はバランスを崩し、そのまま波に呑まれてしまったのです。これが我々の前からA君が姿を消した真実でした。S君は後悔しますが、誰にも言えずに、月日だけが経ってしまっていたようです。

S君が語り終わった時に、海に目を戻しましたが、そこにA君の姿は既にありませんでした。私たちは、ただ呆然と海を眺めているしかありませんでした。

その後噂では、S君は故郷の村を去り、どこかへと消えてしまったといいます。あの時見たA君はただの幻だったのでしょうか。それとも久しぶりに再会を願ったA君の幽霊だったのでしょうか。そしてS君の告白は真実だったのでしょうか。

今もって真実はわかりません。
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