あなたも誰かの恨みを買っているかも!?タクシーのゾッとする話

実話怪談
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2018/08/20
怪談
深夜タクシードライバーは、酔いつぶれて眠っている男性の客を乗せて人通りの少ない山道を走っていました。しばらく走行していると、前方から白いワンピースを着た少女がタクシーを停めようと身を乗り出してきます。

運転が咄嗟に急ブレーキを掛けたおかげで大事には至りませんでしたが、後ろの乗客は怒りを露わにし、また眠りに入りました。ドライバーは少女を無視して走り去ろうとしますが、少女は叫ぶように乗せてほしいとせがみます。お客を乗せていることもあってドライバーはその場を立ち去りました。

そのお客を家まで送り届けてからドライバーはもと来た道を走行していると、今度は帽子を目深にかぶった男に出くわします。男はドライバーに「白いワンピースの女の子を見なかったか」と声をかけてきます。男はその子の父親で、迷子になった娘を探している、というのです。

それは先程出会った少女と思ったドライバーは、父親に娘と出会った場所を教えます。父親はその場所に向かって走り去ります。 数日後、テレビで少女誘拐殺害事件の犯人が逮捕されたと報道されました。犯人の顔が映し出された瞬間、ドライバーは驚愕します。犯人は、白いワンピースの女の子を探している父親と名乗った男でした。そして殺された被害者は、タクシーを無理矢理止めようとした女の子でした。

報道によると監禁された現場は、少女とドライバーが出会ったすぐ近くの場所でした。あの少女は犯人の男から逃げ出してドライバーに助けを求めていたのです。

しばらく経った雨の日、ドライバーは少女を助けなかったことを詫びに、あの山道をもう一度訪れることにしました。現場近くの山道には献花台が設置され、ドライバーはそこで手を合わせました。

ドライバーが、タクシーに戻ると、一人の客が待っていました。すぐに運転席に戻り、乗客を中に入れて走らせます。すると乗客は、あの悲惨な事件についてドライバーに語りはじめます。それは世間話というより苦しみに満ちた声でした。

ふとドライバーが乗客の顔をまじまじと見つめます。その乗客は、あの日タクシーで酔いつぶれていた男性だとドライバーは気づきました。そして、その乗客こそが、死んだ少女の本当の父親だったという真実を知らされます。

乗客が事件に気付いたのは、あの日タクシーで帰宅した深夜で、娘が誘拐されたことは知りませんでした。あの時、父親が乗車しているタクシーに、娘が無理矢理停めようとしたのは偶然でしたが、酔って眠っていた父親には、それが娘とは夢にも思わなかったのです。

父親はドライバーに刃物を向けます。娘を助けられなかった我々は同罪なのだから一緒に死のうと語ります。殺人を止められなかったドライバーへの完全な逆恨みでした。ドライバーは乗客に言われるがまま車を走らせます。

その後、タクシードライバーと被害者家族の父親の姿を見た者はいません。