近代的な死神はゲーデから!?人間の本性を暴く紳士!

死神 ゲーデ サムディ男爵 ブードゥー教

画像:Richard Ricciardi on flickr

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映画やゲームの中で描かれる紳士的な態度で人間に接する死神のイメージは、近代に登場した「ゲーデ」の影響が大きいでしょう。別名「ゲデ」や「サムディ男爵」とも呼ばれるこの死神は、ブードゥー教から誕生しました。

ブードゥー教は、カリブ海のハイチで発展した民間信仰です。植民地時代、独自の信仰を持っていた西アフリカのベナンの人々は、奴隷貿易によってカリブ海のハイチに強制連行されます。その時ハイチで、彼らの信仰とキリスト教が習合して生まれたのが、ブードゥー教です。

本来のゲーデは、人間の生と死を司る精霊とされ、これが死神のイメージに繋がったと思われます。容姿も人間に近いですが、紳士服はボロボロに破れたみじめな姿をしています。加えて、言葉遣いも態度も下品で、酒や煙草を愛用します。

ゲーデは人間の生死からすべての経歴や履歴まで把握しているので隠し事はできません。時には、人間に憑依して、人々の前で秘密や恥辱を暴露し、人間同士のトラブルを引き起こします。それを見て楽しむところがゲーデの残酷なところでしょう。

しかしゲーデは、元々奴隷たちの悲哀から生まれた死神ともいえます。強制的に連行された奴隷たちは、不満を口にすることもできません。その鬱憤を死神ゲーデに託し、恨みを晴らしていたのではないでしょうか。奴隷社会を作った者たちに対する批判から生まれたように思います。
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