いつも聞きに来るんだよ・・・軽音サークルの練習に現れる女性の幽霊!?

音楽 地震 大学 サークル
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2018/12/20
怪談
ある大学のキャンパスで起こった出来事です。

数年前、県内を襲った大地震。多くの学生たちが被災し、尊い命が奪われました。近くの山に掛けられていた橋は崩壊して谷底に落ちる被害もありました。それほど悲惨な状況でした。

大学周辺の道路も断層に沿って大きくずれ、崖崩れによって通れない道もありました。本校舎も断層の真上に立っていたために、校舎の壁に亀裂が生じて二分してしまいます。 二分した校舎2階の中央付近には大講義室があります。講義などはそこで行われていました。そのほかに、軽音サークルが練習のため使用します。大講義室はひな壇のように座席が仕切られ、どこからでも見渡せる構造となっています。

夜遅くまで軽音サークルの奏でる音楽が、大講義室に鳴り響いていました。近く開催される学園祭のため、当時の流行曲を中心に練習していました。
 
出典:Luke Jones

サークルのメンバーは演奏に集中していて気が付きませんでしたが、大講義室前の廊下では音楽ではない、別の音が響いていました。

コツコツコツ…コツコツ…

ヒールの音はしばらく響き、大講義室の前で止まります。

その数分後、大講義室で練習していたサークルメンバーの一人が、自分たちの練習を、後方から見られているような気配を感じ取ります。

大講義室を使用する際は、夜になったら自分たちの範囲だけに明かりを点けるように指示されていました。そのため、使わない後方の座席部分は暗闇のままでした。

そんなところでは誰も座席に座りません。しかし、気配のようなものが感じるのは確かに後方でした。メンバーが座席を見上げると、明かりが辛うじて届いている位置で、髪の長い人影が座っているのがわかりました。

人影はサークルのメンバーが気付いても動かず、そのまま演奏を聞いているようでした。

驚きのあまりそのメンバーは途中で演奏をやめてしまいます。演奏が止まったことに気が付いた他のメンバーも演奏を中断します。

すると、人影は消えてしまいました。

「なんで途中でやめた?」

「あっ、あの…席に…人影が……」

一瞬の沈黙の後、ため息が一つ、二つ。仲間たちが苦笑しました。

「いつも聞きに来るんだよ。最初は驚くだろうけど、聞いているだけだから慣れてね」

その人影はかつて大学に在籍していた女学生だといいます。生前に軽音サークルの練習をよく聞いていたのですが、不運な震災によって亡くなってしまいました。

それから、大学の講義が再開されてからというもの、軽音サークルの練習中に現れるようになったといいます。なぜ急に現れるようになったのか、実際にその女生徒の幽霊なのか、ハッキリとしたことは分かりません。

しかし、その影はいつも音楽を聞くために大講義室に現れます。サークルメンバーも事情を知っているため、女性の幽霊が現れても気にしないで練習を続けているといいます。