行方不明の友達と遭遇したら死ぬ!?中山市朗がラジオで語った怪談

大学生 行方不明 死神 中山市郎
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2019/04/16
怪談
中山市朗さんは怪異蒐集家、オカルト研究家ばかりでなく、映像や放送、作家、演出家、など多岐に渡って活動の幅を広げています。1990年に扶桑社から出版した『新・耳・袋』の著者の一人としても知られています。

今回は、2016年8月14日にOAされたMBSラジオ『北野誠の茶屋町怪談2016』で中山市朗さんが語った呪いの怪談について紹介します。

髪の毛が落ちてくる家

10年以上前の事、Aさんは大阪の大学で民俗学研究サークルに所属していました。そこには、B君という気の合う男子がいました。B君は、大学3回生になるのと同時に、安く売りだされていた心斎橋の家を購入します。

その家は立派な日本家屋でした。表には格子造りの玄関があり、床の間には黒光りする柱が堂々と建てられていました。B君の話では、戦前戦後に建てられたもので、遊郭の置き屋の離れとして使われていたと言います。

A君がその家に遊びに行くと、部屋の隅で大量に積み重なった箱を見つけます。そのことをB君に訊ねます。

彼の話では、夜そこで寝ていると、顔に人の髪の毛が掛かるというのです。1週間に2、3回ほど、その奇妙な現象は起こりました。B君はその髪の毛を箱に保管していたのです。髪の毛は長く、女性もののようでした。

B君いわく、実体があるから心霊現象ではないと思って、誰かのいたずらなら髪の毛を証拠品として残すべきと考えていたようです。警察に提出する証拠といて箱に髪の毛を貯めていたのです。

消えたB君

ある日の朝、Aさんの元にB君から電話がかかってきました。それは、髪の毛を垂らすいたずら者を二階に追い詰めたから一緒に犯人を捕まえてほしいという内容でした。

Aさんは急いでB君の家に向かいます。しかし家の中に入りますが、そこにはB君も犯人の姿もありませんでした。それどころか、あの大量の髪の毛を納めていた箱もすべて消えていたのです。

居間にはB君が食べていたであろう朝食が、テーブルの上に並べられていました。ご飯とおかず、みそ汁のお椀などが、まるでつい先ほどまで食べていたように残っていました。

その後、行方不明となったB君は両親によって捜索願を出されました。それでも彼の消息は依然としてわからないまま月日だけが過ぎていきました。

死の連鎖

B君が行方不明となって1年が経ちました。彼の消息はわからないままでしたが、驚くことに後輩のI君が、B君に昨日会ったというのです。人ごみの中で2人は二、三言ほどあいさつを交わしたといいます。B君は生きていたのです。

また行方不明となったB君から手紙をもらったという研究生がいました。その人の話では、最近引っ越したばかりの家に手紙が届けられたそうです。住所を知らないはずのB君から手紙が来たことに驚いたそうです。

誰かのいたずらとも考えられましたが、手紙の筆跡からB君のもので間違いありませんでした。手紙に書かれていたものは、文章になっておらず、何が書いているのかわからなかったためすぐに捨てたと研究生は言います。

それから三ヶ月後、手紙をもらった研究生は亡くなります。朝、研究室で死んでいるのを発見されました。また3日後、I君が交通事故で死亡します。B君にかかわった人物が立て続けに死んでしまったのです。

この世のものではない

1年後、Aさんは大学で研究員として残りました。依然としてB君の行方はわからないままです。そんな時、別の後輩が、B君から手紙を受け取りました。今回は、手紙をお焚き上げして供養してもらいました。

しかし、その三ヶ月後に後輩は死亡します。死因はお風呂での溺死でした。この出来事にAさんは、B君は死神となって、関わった人たちの命を次々に奪っていると考えるようになりました。

しばらくしてAさんは大学院を卒業し、家業を継ぎます。ある年の同窓会、民俗学の集まりにAさんは参加します。その時、B君に遭ったという後輩G君が来ていました。

G君の話では、この同窓会に来る途中の電車の中で、B君に遭遇したと言います。B君は、明るい声でG君に呼びかけますが、あまりの恐怖にG君は会話を覚えていませんでした。

途中の駅でB君が電車から降ります。その時になってG君はある奇妙なことに気付きました。B君が失踪してからかなりの月日が経っており、現在は30歳近い年齢になっているはずでした。

しかし、現れたB君は20歳そこそこで、当時と変わらぬ容姿でいました。大学時代の彼と全く同じだったのです。

「この世のものではない」

そうG君は思ったそうです。その後、G君は神社でお祓いをするも、しばらくして首吊り自殺で亡くなります。

Aさんはそれから何度も引っ越しを繰り返します。もし、Bくんに住所を突き止められ、手紙が送られ、道でばったり会うなどしたら次に殺されるのは自分かもしれないという恐怖があったからです。

しかし、仲の良かったA君にB君が会わないというのも不思議な話です。もしかすると、A君はB君の存在を証明する唯一の存在なのかもしれません。そのため、あえて生かされているとも考えられるでしょう。

あの家でB君に何があったのかわかりません。しかし、髪の毛の持ち主が、B君を道連れにしたことは確かなようです。彼は女性の祟りを受け継いで、死神となったのかもしれません。

参考サイト
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